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三井記念美術館への道 [美術館のある街]

三井記念美術館。
東京、中野区にあった三井文庫別館には、
昔区内に住んでいたので何度か足を運んだことがあったのに、
平成17年に日本橋に美術館として移転してからは、訪ねたことがありませんでした。

はじめての美術館を訪ねるのは、ちょっと緊張するものです。
勝手がわかって行くのと、どこが入り口かすらわからずキョロキョロ探すのとでは、
気持ちの余裕が違います。
とりあえず、地下鉄銀座線三越前下車、A7出口から徒歩1分とのこと。
まあ、出れば案内板くらいあるだろう。
・・・と思ったら、A7出口の真正面に「三井タワー」の文字が。
探すまでもなく到着です、ほっ(笑)。

最近流行りの洒落た高層ビル、日本橋三井タワー。
その1階が入り口。
(なので地下鉄から直結で入ると、エスカレーターで1階まで上がる必要があります)

広々と明るい現代的なアトリウムに、田舎者としては場違いの恐縮さを感じながら、
案内に従って随分奥まった美術館直通エレベーターホールへ向かうと、
景色は一変、狭い日本的な空間にベンガラと縞格子の様な壁面、
懐古趣味たっぷりの凝った装飾のエレベーター。
階数表示が半分に割った昔の体重計の盤面みたいなやつだったりします。
ここはもう、隣接する昭和初期の重厚な洋風建築、三井本館の中。
美術館は、この重要文化財の建築の7階です。

100119mitsui02.jpg

写真撮るのが恥ずかしかったですが、三越デパート側から見るとこんな感じ。
手前が美術館のある三井本館、奥が高層ビルです。

ちなみに写真を撮ったのはちょうど昼時で、お勤めの方々がどっと街に出てきたところ。
特に若い綺麗なお嬢さん方の、
こんなところで何の写メ撮ってるんだ?このおばさん、と言わんばかりの、
怪訝な視線が痛かったです・・・ブログです、美術館へ行く道のブログですよ~(苦笑)。


展示室は古い食堂等を改装してそのまま使っているそうで、
たいそう趣があります。
日本美術の展示には雰囲気ぴったりです。

「弐代目・青い日記帳」さんというブログに、許可をとって撮影なさった展示室内と、
今回私が訪ねた柴田是真展の詳細があります。
リンク大丈夫なようですので、貼らせていただきますね。

「柴田是真展」

「柴田是真の漆×絵」(絵画・漆絵)


さてこの美術館内、三井本館の内装に手を入れたものの様ですから、
展示室の外の通路も趣深いです。
展示室に入らずにトイレの方向に歩くと、
広めの廊下の左右には、普通見るより大きくてダークな色味の扉がいくつか。
壁には案内や他所の展覧会のポスターが貼られているので、
なんとなく由緒ある大学の建物内、といった雰囲気もします。

トイレがまた、その重厚な扉を真鍮のハンドルで開けて入る、
なんとも心地良い緊張の走る作り。
中は現代的に使い心地も良いですが、
女性トイレの個室は扉が上下大きくあいた、
ちょっと昔のハリウッド映画に出てきそうな感じ。

圧巻は、錆び止めを塗ってあるので汚れますから触らないで下さい、
という張り紙とロープで通行止めとなっている、
旧図書室の扉、というもの。
どんな貴重図書が!?と驚く、巨大な金属製の扉で、
漫画か映画でしか見たことのない、銀行の大型金庫のような、
仕組みも不明の複雑で大きなハンドルがついています。
面白いです。

更にぐるっと回ると、ミュージアムカフェとショップ。
ここは反対側が展示室からの出口になっています。
ガラス張りの明るいカフェでは、お茶や甘味のほかに、
カニ蒸篭みたいなのや豚の角煮御膳のような、
おば様方のランチにぴったりのメニューもありました。

ショップはこじんまりとしていますが、
今回の特別展、柴田是真関連の書籍もそろえてあり、
是真の意匠を使った絵葉書、便箋、クリアファイルやシールにTシャツ、バッグと、
今時風に一通りそろっていました。
もちろん、オリジナルグッズや茶道、香道関連商品も、品良く充実しているので、
見ているだけで楽しくなります。


ここは以前から季節になると、三井家伝来のおひなさまの展示が有名です。
実はまだ見たことがないのですが・・・行きやすい場所で良い感じだったので、
今年は見てみようかな。

夏に平城遷都1300年記念事業の一環らしく、
「奈良の古寺と仏像展-会津八一のうたにのせて」
という特別展があるようで、まだサイトにもどの仏像が来るのかの情報も出ていませんが、
とても期待して楽しみにしています。
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コメント 2

★ASA☆

歴史を感じさせる建物ですね^^
仏像と和歌のコラボの特別展も、すごく面白そうです♪
by ★ASA☆ (2010-01-21 23:50) 

まるさ

♪ ★ASA☆さん、展示室内に「前室」なるものがあり、
そこには建物の歴史や建築様式が書いてあって、
たしかコリント様式と書いてあったような気がするのです。
内装についても詳細が書かれていたんですよー、
誰だかが会食した間、とか。
そういうことの書かれたパンフレットがあると思ったら、なくて、
じゃあ美術館のサイトにあるんだろうと思って帰ってから見ても、
こちらにも、そこまで詳しいものはなくて(^^;
すっ飛ばさないでちゃんとメモしてくればよかったと後悔しました。
やはり、展覧会巡りの基本は、メモですね、
次回訪ねた時には、忘れずにメモしてこようと思います。
by まるさ (2010-01-22 09:44) 

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